にじむ作者の人生観
「オー」「ノー」3コマまんが
――木版画家大野隆司さんの「大野隆司わーるど展」が10月1日から柏市の大洞院ギャラリーで開かれている。

■写真上:会場に集まった(左から)「柏の文化を育てる会」の三坂俊明代表、大野隆司さん、「シミズメガネ」の清水健一会長、詩人・書家の石井礼子さん
シミズメガネ(本店・柏)がYouTubeで公開するショート動画「3コマまんが」の原画など170点が展示されている。
「アメニモ負ケズ 課税ニモ負ケズ デジタルニモ ビジネスニモ負ケズ 時代遅レノママノ作品ヲ 育テテ生キタイ……」
「私の人生観を表現しています」という作品には、大野さんならではの二足歩行で耳がピンとして愛らしいネコが登場する。

■写真左:自画像をあしらった作品展の案内はがき
■写真右:「3コマまんが」のキャラクターのように登場するメガネネコ
でも、なぜ3コマ? ふつうは「起承転結」の4コマが一般的だと思うが……。との問いに大野さんから「いやー、しょう(承)がなくてね」と得意の駄洒落で答えが返ってきた。
【3コマまんがの一部】





2025(令和7)年11月からYouTubeで公開を始めたシミズメガネの清水健一会長(みんなのミュージアム館長)は「大野さんのメッセージに共感するものがあった」という。
今回の展示には、大野さんが東京・金町の自宅にある掲示板で、2024(令和6)7月から展示してきたイラスト12点も加わった。



口が「J」の字、身体がサツマイモのキャラクター「ねこいもジェイ」がメッセ―ジを発する。豪雨災害や物価高の時事ニュースなどに交じって「どうかひとを憎まんでください。憎しみはあなたの心をからすから」があった。

「肉まん」を手に持った「ねこいもジェイ」の回りに2羽の「カラス」がいる。いつものように駄洒落を飛ばしてはいるが、なぜか心に響いた。
高校生の頃、「人はなぜ生きるのか」を考え、一時期、大学の仏教学科で学んだ大野さんの心根に、少し触れた気がした。

「3コマまんが」のQRコード
(文・写真 佐々木和彦)

