ミュージアムINFO

2月

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第59回我孫子墨絵同好会展

開 催 2025年2月7日(金)~同10日(月)
場 所 あびこ市民プラザギャラリー
    我孫子市我孫子4-11-1
  (あびこショッピングプラザ3階)
時 間 10時~17時(初日は13時から、最終日16時まで)
主 催 我孫子墨絵同好会
入場料 無料

柏市制施行70周年記念歴史写真展
「柏の今・むかし」

開 催 2025年2月8日(土)~同11日(火祝)
場 所 パレット柏・柏市民ギャラリー
    柏市柏1-7-1-301号
(Day Oneタワー3階)
時 間 10時~18時(8日は12時から、11日は17時まで)
主 催 柏市教育委員会
特別協力 フォトアーカイブス柏
入 場 無料


横綱・豊昇龍の凱旋パレード   

開 催 2025年2月16日(日)
場 所 柏市のJR柏駅周辺
時 間 西口コース 13時30分~
    東口コース 14時30分から

第42回手づくり絵本展  

開 催 2025年2月20日(木)~3月5日(水)
場 所 柏市立図書館
    柏市柏5-8-12
休 館 毎週月曜日
時 間 火、土・日曜日、祝休日 9時30分~17時
    水~金曜日(祝休日除く)9時30分~19時
主 催 柏えほんの会
入場料 無料


黒と白の濃淡で描く世界
我孫子で59回目の墨絵展

――黒と白のモノトーンで描く静かで奥深い水墨画、色付けされた味わい深い墨彩画……。2月7日から我孫子市の「あびこ市民プラザギャラリー」で、我孫子墨絵同好会(松本紀幸会長、会員25人)の作品展が開かれた。

 

 

写真上:開場を待ちかねたように初日からにぎわった

 

 


「第59回我孫子墨絵同好会展」。ギャラリーの三方の壁、中央のパーテーション表裏に設けられた展示スペースいっぱいに作品が飾られた。会員作品57点に加え、特別出展として我孫子市長寿大学水墨画クラブの13点が並んだ。

 

 

写真左:出展目録を手に作品を鑑賞する入場者
写真右:墨絵展の案内はがき

 

 

 

里山の風景、雪を頂いた山々、海岸、水辺、農家、水車、花など様々なモチーフが画仙紙と呼ばれる大小様々な墨絵用紙で描かれている。控えめながらも観る者に墨と筆による迫力を感じさせている。

 


写真上:特別出展の我孫子市長寿大学水墨画クラブの作品コーナー

 

 

 

同好会は44年前の1981(昭和56)年に発足した。なのに作品展が59回目? との疑問に五島敏夫副会長は「設立年は記録に残っているのでわかるが、当時の会員がいないので詳しいいきさつはわからない」と前置きし、こう説明した。

 

 

「墨絵の好きな人たちが集まって同好会をつくった。指導者か、腕の立つメンバーが長寿大学で教えに行ってから卒業生の会員が増え、ピーク時には70人もいた。今は年1回の作品展だが、設立後の十数年は年数回開催していたらしい」

 

 

長寿大学は1974(昭和49)年に1年制で開学し、76(昭和51)年から4年制で開設されている。11あるクラブ活動の中に水墨画クラブがあり、現会員25人の9割が卒業生だそうだ。

 

 

松本会長、五島副会長は2015(平成27)年入学の同期生だという。松本会長は「サラリーマン生活をやめ、しばらくしてから長寿大学に入り、人生の切り替えに墨絵を始めた。大したものは描けないが、額に入れれば結構、様になるからね」と笑った。

 

 

作品には「1」から「70」の通しナンバーがふってあり、入場者用の出展目録もその番号順にタイトル、作者が紹介されている。入り口左側から灰玉平タカ子さんの三作品が始まるが、最初の「1」は「屋台」の題名だった。

 

 


写真左:「屋台」(灰玉平タカ子)
写真右:「祖谷渓」(山口善三)

 

 

我孫子市内の湖北台団地一角に昭和の時代から出ていた、おでんの屋台を引く女性を描いたものだ。話しているうちに知り合いになり、4Bの鉛筆でスケッチして仕上げた作品という。

 

 

「墨絵はぼかし、にじみが大事で水分を含ませ、乾く前に描くようにしたり、筆先のかすれを活かしたり。油絵のように塗り直しが利かないから5、6枚は描き直す」と灰玉平さん。墨絵には「一発勝負」の緊張感もあるようだ。

 

 


写真左:「早春の白馬」(小西通義)
写真右:「水車 安曇野」(三宅洋一)


 


写真左:「秋の味覚」(山﨑哲彦)
写真右:「夕焼け」(五島敏夫)

 

 


写真左:「てがぬま」(瀧本富)
写真右:「佐原の町並み」(齋藤廣志)

 

 


写真左:「朝市の土産」(森靖)
写真右:「茅葺きの家」(畦地みち子)

 

 


写真左:「霧の朝」(宮原住枝)
写真中央:「石積みの僧坊」(松本紀幸)
写真右:「初夏の水辺」(阿部典生)

 

 


写真左:「木槿」(吉田文子)
写真右:「鍾馗さま」(篠原律子)

 

 


写真左:「草紅葉」(松末紀子)
写真右:「鶴」(前田道子)

 

 

同好会は月2回、あびこ市民プラザなどで例会を開き、見本を基に描き上げて持ち寄った作品にアドバイスしあったり、手賀沼などに写生会に出かけたりする。

 

 

入会して20年という小西通義さんも長寿大学のOB。「描いた絵をダメと言われず、褒められることで続けられた。よき仲間に恵まれた楽しい会で、人生のオアシスでもある」と話していた。

 

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

写真で綴る70年
「柏の今・むかし」展

――柏市制施行70周年記念歴史写真展「柏の今・むかし」が2月8日から柏市の「パレット柏・柏市民ギャラリー」で開かれた。懐かしい旧役場や柏駅周辺、旧沼南町、新興地区・柏の葉の今昔が60枚の特大パネルで展示された。

 

 

写真左:家族連れの市民らが柏の変化を確認するように見入った
写真右:歴史写真展のチラシ

 

 

 

1954(昭和29)年11月、柏町、一部小金町、田中村、土村、一部富勢村の5町村合併でできた柏市は人口4万3千人から43万人に増えた。年ごとに発展する様子が、同じ場所の「今・むかし」写真をパネル1枚当たり2~7枚で紹介した。

 

 

写真上:懐かしい街かどに見入る親子

 

 

 

柏駅は1896(明治29)年開業から来年130年を迎える。東口だけだったのが西口が出来て、平屋の駅舎が橋上駅になり、東口の再開発でダブルデッキも整備された。

 

 

市制施行当時の空撮による柏駅周辺を見ると、北側に今は豊四季台団地だが、楕円形の柏競馬場跡地が見える。62年後の空撮では楕円形がなくなり、駅の周りに林立する高層ビルがくっきりだ。

 

 

 

 

写真上:市制施行当時の柏駅周辺(空撮)。上部に柏競馬場跡地(現・豊四季台団地)が見える(1954<昭和29>年)
写真下:すっかり近代化した柏駅周辺(空撮)。高層ビルが林立する(2016<平成28年>)

 

 

 

柏市庁舎も木造平屋から2階建てに近代化していく。1955(昭和30)~70(同45)年代にかけ、大型団地の入居が始まり、柏駅周辺や郊外に「昭和の大型店」のそごう柏店、柏高島屋開店などのデパートや大型スーパーが建設されていく。

 

 

 

写真上:1953(昭和29)年の市制施行や63(昭和38)年当時の旧庁舎と旧庁舎跡

 

 

写真上:1953(昭和33)~67(昭和42)年の柏駅東口

 

 

 

旧沼南町で唯一の鉄道駅の高柳駅は、東武アーバンパークライン(東武野田線)の複線化や再開発事業で2019(令和元)年に橋上化され、西口が開業した。商業施設や新興住宅が張り付いて一気に都市化した。

 

 

写真上:柏駅前の「サンサン通り」の今昔(昭和中期~2024<令和6>年)

 

 

 

写真上:第1回かしわ祭りが開かれた以降の柏駅東口駅前通り(1978<昭和53>年~87<昭和62>年)

 

 

 

写真上:柏駅東口の再開発とダブルデッキ整備(1972<昭和47>年~2024<令和6>年

 

 

 

写真上:柏駅西口商店街の推移(1973<昭和48>年~2024<令和6>年)

 

 

 

柏市北部は明治の新政府樹立で職を失った旧幕臣や浪士らが開墾、開拓に入った「十余二村」だった。その一部が、今や「柏の葉」と呼ばれる新市街地に生まれ変わった。

 

 

1938(昭和13)年、陸軍が柏飛行場を建設し、戦後は米空軍の通信所。79(昭和54)年8月に全面返還後、国、県、柏市の整備が進んだ。

 

 

 

写真上:「昭和の大型店」。新旧丸井ビルやイトーヨーカドーなど。イトーヨーカドーは昨年、53年の歴史に幕を下ろして閉店した(1964<昭和39>年から2024<令和6>年)

 

 

 

写真上:「平成の大型店」。柏駅にステーションモールが開業し、郊外の国道16号沿いにモラージュ柏、コジマ、ニトリなどが開店した(1992<平成4>年~2024<令和6>年)

 

 

 

写真左:沼南町東公民館(旧沼南村役場・町役場)と役場の門柱が残る跡地の児童公園(1984<昭和59>年→2018<平成30>年)

写真右:旧沼南町役場と新庁舎(現・柏市役所沼南庁舎)(1964<昭和39>年~94<昭和59年>)

 

 

 

写真左:高柳駅周辺(1978<昭和53>年)と駅舎(87<昭和62>年)

写真右:高柳駅東西口の改築(2018<平成30>年~2024<令和6>年)

 

 

住宅地、スポーツ施設、東大柏キャンパス、国立がん研究センター、科学警察研究所などが次々と完成。2005(平成17)年につくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」が開業し、大型商業施設や高層マンションもお目見えした。

 

 

 

写真左:柏の葉地区にかつてあった柏飛行場跡地(1948<昭和23>年、国土地理院提供)

写真右:工事中の柏の葉公園と完成したスポーツ・公園施設(1992<平成4>年~2024<令和6>年)

 

 

 

「柏の今・むかし」を企画した柏市教育委員会文化課の池亜季さんは「一つのパネルで柏の今昔がわかるようにしました。内容がわかりやすかったのか、幅広い世代に観て頂きました」という。

 


協力した市民ボランティア「フォトアーカイブス柏」副会長の山口由木さんによると、市民提供や市広報職員が撮影した500枚以上を1年がかりで仕分けした。昔の写真がない場所は会員が手分けしてスマホなどで撮影した。

 

 

展示パネルは今後、会場を探して公開したり、柏市ホームページにある「史料デジタルアーカイブ」に収録したりするという。

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

市民2万5千人がお祝い
横綱・豊昇龍の凱旋パレード

――「おめでとう、豊昇龍関」。1月の大相撲初場所で優勝し、第74代横綱に昇進した豊昇龍関(25)=立浪部屋=が2月16日、高校時代を過ごした柏市で祝賀パレードをした。

 

 

写真上:人力車に乗ってパレードする豊昇龍関(柏駅西口)

 

 

 

JR柏駅の東西両出口にある商店街を人力車に乗って練り歩き、沿道に陣取った約2万5千人から祝福を受けた。豊昇龍関は終始笑顔で手を振り、声援に応えた。

 

 

豊昇龍関はモンゴル出身で第68代横綱・朝青龍の甥。母国の中学を出てから日体大柏高校に留学し、レスリングから相撲に転向した。高校3年の全国高校総体(インターハイ)相撲で準優勝している。

 

 

大相撲では2018(平成30)年1月に初土俵。以来、6場所連続勝ち越すなどで頭角を現し、昇進を続けた。関脇で臨んだ2023(令和5)年7月場所で初優勝し、大関となった。

 

 

柏市によると、豊昇龍関は柏を「日本のふるさと」として、太田和美・柏市長を表敬訪問し、初優勝・大関昇進を報告した。この際、「横綱になって再び凱旋する」と約束していたという。

 

 

写真左:にこやかに柏の思い出を語る(柏駅西口)

写真右:横断幕を先頭にカラーガードがパレードを盛り上げた

 

 

 

パレードは午後1時半、柏駅西口の「あさひふれあい通リ」からスタート。沿道には1時間前から市民が何重にも列になって登場を待ちかねた。

 

 

途中、人力車から降りて司会者のインタビューを受け、人力車の乗り心地を尋ねられると「初めて乗った。ちょっと恥ずかしかったし、壊れなければいいなと思った」と話して市民らの笑いを誘った。

 

 

 

写真上:買い物や食事に来たという商店街でも市民の出迎えを受けた(柏駅東口)


 

東口のパレードでは高校時代、よく買い物や食事に来たというデスカウントストアやラーメン店、焼き肉店などが並ぶ通りを抜け「ハウディーモール」にある特設ステージに向かった。

 

大勢の市民の出迎えを向け、太田市長や日体大柏高校の氷海正行校長、柏ゆかりの力士を応援する「柏力会」の小田山博史会長が待つステージに登壇した。

 

 

 

写真上:登壇して市民の声援に応えた

 

 

 

太田市長が「横綱誕生で市民に夢と希望を与えてくれた。一人横綱のプレッシャーはあると思うが、さらなる高みを目指してほしい」と激励した。

 

 

写真上:太田和美・柏市長から花束を受けた(いずれも柏駅東口)

 

 

 

豊昇龍関は「たくさんの皆さんに集まっていただき、勇気をもらった。来場所も頑張ります」と誓った。

 

 

集まった市民から「頑張れー」「柏の誇りだー」という声援が送られた。

 

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

想う家族らのために
図書館で手づくり絵本展

――柏市や近隣市民による「柏えほんの会」(小堀紀子会長、会員16人)の「第42回手づくり絵本展」が2月20日から柏市立図書館で開かれた。会員の60点が展示された。

 

 

写真上:絵本展の初日に集まったメンバー。瞬く間に作品を並べ、飾った

 

 

 

図書館の玄関を入ったすぐのホールにある大きな机が展示台。先頭にこれまた手づくり感のある「手づくり絵本展」という案内板が置かれ、季節柄、桃の花が描かれていた。

 

 

大きさも、ページ数も、色合いも様々な作品が並ぶ。絵を描いて文を考え、製本まで一人で作り上げたものばかり。見開きだったり、蛇腹のように広がったりの完全オリジナル作品だ。和綴じの歌集もあった。

 

 

写真左:会場に置かれた手作り看板

写真右:見学者に配られた2色の作品目録

 

 

 

「子どもたちが平仮名を読めるようになればいいな、と思ったんです」という佐藤香さんの作品は「さとうのさの字はさかなのさ」がタイトルだ。

 

 

本を開くとかわいい姿の動物が飛び出してくる。鳥なら「と」、ウサギなら「う」と最初の一文字が説明され、動物の絵を観ながら平仮名を覚えてもらう狙いだ。

 

 

写真左:「さとうのさの字はさかなのさ」(佐藤香)の表紙
写真右:「さとうのさの字はさかなのさ」の中ページ

 

 

 

1987(昭和62)年に作った古い作品という。佐藤さんは「最初にこれを読んだ子どもはもうおじさん、おばさんになっていますよ」。

 

 

 

写真左:「おやどはどこだ」「なんにみえる?」(鍋田敬子)
写真右:「カンナちゃんとぼく」「あかいやまみ~つけた」「おおきなきのなみだ」(鈴木芳江)

 

 

 

写真左:「Today is gift」(小堀紀子)の表紙
写真右:「Today is gift」の見開きページ

 

 

 

写真左:「季節の小鳥たち」(江口絹代)の表紙
写真右:「季節の小鳥たち」の蛇腹のような製本

 

 

 

今回は牛乳パックを使った作品がテーマとあって、これまた様々な28作品が飾られていた。空きパックの再利用のため、縦長のものが多い。作り方を説明する「絵本」もあった。

 

 

 

写真左:会員13人の「牛乳パック絵本」
写真右:「牛乳パック絵本」の作り方を説明する「絵本」

 

 

 

「えほんの会」は43年前に柏市立図書館であった手づくり絵本講座の参加者が創ったのだという。当時からの会員はいないが、30年前に入会したという鈴木千恵子さんによると、2年前、「パレット柏・柏市民ギャラリー」で40周年記念の絵本展を開いたという。

 

 

 

写真左:「郵便です」「ぴょこたんがえる」「ようかいポスト」(鈴木千恵子)など
写真右:「ぴょこたんがえる」の見開きページ

 

 

鈴木さんは「自分の子どもを主人公にしたものを作っていました。40周年展のように節目の大きなイベントが楽しみ、励みになっています。次は50周年だけど、できるかしらねー」と笑った。

 

 

 

写真左:「はじめましてパパママ」「チビだっていいもん」(浅井京子)
写真右:「響けどこまでも」(天花寺雅恵)

 

 

 

写真左:「たはむれて」(久米孝子)
写真右:「ヘビのニョロリン」(竹内三代子)

 

 

 

会長は1年交代で務めているという小堀会長はキャリア20年で、何度目かの会長職。「習い始めの頃に教えられた『話が作れなくても、家族への想いを込めた一冊』との気持ちで続けている」という。

 

 

「図書館が会場だと、本好きの不特定多数の方が来てくれるのがいいです。絵本展を観て入会した方も多い」と付け加えた。

 

 

次の作品展に向け、そんな新会員から要望の多い製本づくりに力を入れるという。まずは製本の技を覚えてもらって、表紙から中身まで「白本」と呼ばれるものに絵や文を加えてもらうのだという。43回展のテーマになりそうだ。

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)