市民の作品が一堂に
鎌ヶ谷市美術展覧会
――鎌ヶ谷市民が取り組む絵画、工芸、写真の作品が一堂に集まった。新京成線初富駅前の「きらり鎌ヶ谷市民会館」で3月3日から始まった「第21回鎌ヶ谷市美術展覧会(鎌ヶ谷市展)。
■写真上:出品が多かった絵画の部会場
会場には公募や鎌ヶ谷市美術家協会(白戸昭会長、会員70人)会員らの創作意欲あふれる100点が展示された。
初富駅前からエスカレーターを乗り継いで上がった「ショッピングプラザ鎌ヶ谷」3階にある同市民会館。入り口に「市展」と染め抜いたのぼり旗がはためく。
会館内に中に入ると、六つの学習室に和室、集会室、540席の「きらりホール」などがある施設の広いロビーから展示が始まった。
■写真上:力作が並んだ写真の部会場(左)、鎌ヶ谷市展の案内葉書
入り口正面に絵画の部、右側に写真の部の作品が並ぶ。30号大の絵画、大きく引き伸ばされた写真は地元の風景、人物、草花など鮮やかな色合いの中に優しい自然の光陰を感じさせる。
出品が最も多い絵画は左奥の集会室まで続く。会場フロアがパーテーションで仕切られ、壁際と向かい合わせの展示がギャラリー感を高め、作品群を際立たせる。
工芸の部は集会室隣の学習室6で焼き物を中心に、オブジェなどがテーブル、床に飾り付けられていた。
■写真上:大小さまざまな作品が並んだ工芸の部会場
「市展」の主催は同美術家協会や鎌ヶ谷市教育委員会などによる実行委員会。事務局を務める三上純一さんは「市内の作家による作品を広く市民に観てもらおうと、2004(平成16)年から始まった」という。
実行委員長でもある白戸・市美術家協会長は「21回目を迎える市展は市民に定着してきた。この市展が鎌ヶ谷市の文化・芸術の発展につながり、市民相互の絆を深める行事になることを願っている」という。
■写真上:鎌ヶ谷市展実行委員会の白戸昭・鎌ヶ谷市美術家協会会長(左から2人目)ら実行委のスタッフ
現在の会員は20~80代と幅広いが、70代が中心だ。三上さんは「最近の若い人を中心にアクリル画や版画も出品されている。描法も多様化して新感覚の作品もぜひ市展に参加してほしい」と呼びかけている。
12月5日から同11日、同じ会場で鎌ヶ谷市美術家協会展も予定されている。
【絵画の部】
■写真上:市展賞(公募)「狙う(ねらう)」(岩井佳代子)
■写真上:市議会議長賞(公募)「平穏」(初澤麻知子)
■写真上:会員優秀賞「朝の光」(大塚恒順)(左)、会員優秀賞「忍野村茅葺民家」(小林拓治)
■写真上:会員優秀賞「江戸川河畔・七月」(三上純一)
■写真上:奨励賞(公募)「フランスの美しい村」(泉紀代)(左)、奨励賞(公募)「駱駝」(川路まゆみ)
■写真上:奨励賞(公募)「春」(近藤八重子)(左)、奨励賞「鎌ヶ谷市中沢の春」(中込賢次)
【工芸の部】
■写真上:市展賞(公募)「大地の息吹」(西村幹則)
■写真上:教育長賞(公募)「龍(たつ)」(松永政子)
■写真上:会員優秀賞「符玄(ふげん)」(土方洪子)(左)、奨励賞(公募)「掻き落とし四角柱」(坂口健一)
【写真の部】
■写真上:市展賞「演出」(田中時雄)
■写真上:市長賞(公募)「夏の終宴」(佐々木裕基)
■写真上:会員優秀賞「何処へ(いずこへ)」(佐々木明美)(左)、奨励賞(公募)「ねぐらに向かって」(西村昭二)
(文・写真 佐々木和彦)