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12月

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上野アーティストプロジェクト2023
いのちをうつす―菌類、植物、動物、人間

会 期 2023年11月16日(木)~2024年1月8日(月祝)
場 所 東京都美術館ギャラリーA・C
東京都台東区上野公園8-36
☎03-3823-6921
休室日 11月20日(月)、12月4日(月)、同18日(月)、同21日(木)~2024年1月3日(水)
主 催 東京都美術館
入場料 一般500円、65歳以上300円、学生以下無料


日立アカデミー我孫子キャンパス 庭園公開

会 期 2023年12月9日(土)
    10時~15時30分
場 所 日立アカデミー我孫子キャンパス
    我孫子市高野山485
主 催 我孫子の景観を育てる会
後 援 我孫子市
協 力 (株)日立アカデミー、一冨士フードサービス(株)
入場料 100円(小学生以下無料)


第14回フォトサークル陽だまり写真展   

開 催 2023年12月18日(月)~同24日(日)
10時~17時(初日13時から、最終日16時まで)
場 所 流山市生涯学習センター(流山エルズ)流山市中110
休 館 同20日(水)
主 催 フォトサークル陽だまり
連絡先:080-5019-0173
(小林忠雄会長)
入場料 無料

 

体感できる彫刻世界へ
―中津川督章 木の彫刻展―

開 催 2023年12月22日(金)~同27日(水)
場 所 パレット柏・市民ギャラリー 柏市柏1-7-1-301号 (DayOneタワー3階)
時 間 10時~17時(最終入館16時30分)
共 催 中津川督章、柏市文化・交流複合施設・パレット柏
後 援 柏市教育委員会
協 力 森の美術館(流山市)、白樺文学館(我孫子市)、めばえ幼稚園(同)、中村順二美術館(柏市) 入 場 無料


彫刻触って知る野鳥
タッチカービングの内山春雄さん

――バードカービング(野鳥彫刻)の内山春雄さん(73)=我孫子市在住=が12月8日、東京・上野の東京都美術館で、目の不自由な人が触ることで鳥をイメージできるタッチカービング体験の講師を務めた。全盲の女性らが触察しながら内山さんの話に聴き入った。

 

 

写真上:男女11人が参加したタッチカービング体験会場

 

 

 

動植物などをモチーフにする作家5人と共に同館で開催中の上野アーティストプロジェクト2023「いのちをうつす」展の関連ワークショップ。同展に内山さんは白塗りのタッチカービング39点と色塗りされたイワヒバリ、ライチョウ、ヤンバルクイナなどのバードカービング10点を出品している。

 

写真:「いのちをうつす」展のポスター

 

 

 

 

 

 

 

 

ワークショップには「作品に触ってみたい」という女子大学生や視覚障害者のガイドをしている男性、5歳の女児を連れた父親もいて計9組11人が参加した。

 

 

写真上:父親とタッチカービングで遊ぶ女児(左)、タッチカービングを体験する女子大学生コンビ

 

 

参加者のテーブルにはサイズの目安となる「ものさし鳥」のメジロ(10㌢)からハシボソガラス(50㌢)の5種、東太平洋エクアドル領ガラパゴスで、独自の進化を遂げたガラパゴスフィンチなど5種が用意された。

 

 

写真上:「ものさし鳥」のキジバト(左)とハクセキレイ

 

 

 

タッチカービングを中に収めた内山さん手製の木製箱もあった。側面にあいた円形の穴から手を入れて触る仕組みで、タッチボックスと名づけられている。

 

 

写真上:タッチボックスの中のカワセミ(左)、タッチボックスに挑戦する参加者

 

 

 

参加者は「ものさし鳥」から触り始めた。体長もさることながら口ばしの大きさ、形の違いを感じ取った。内山さんは「口ばしの細さ、太さ、形は花の蜜を吸う鳥、昆虫を食べる鳥で違いが出てくる」と説明した。

 

 

ウグイスはどんな大きさ? との質問をよく受ける。スズメ(15㌢)とハクセキレイ(20㌢)のあいだぐらいと答える。ワシやタカは? ハシボソガラスぐらい、というとイメージしてもらえるという。「だから『ものさし鳥』は大事なんだ」と内山さん。

 

 

カワセミが入ったタッチボックスに手を入れた全盲の女性は「かわいい。丸っこい体。あれ、でも胴体が短い」と第一声。広げた翼の羽根を重ね合わせるよう彫り上げられた作品を触って「すごーい、すごーい」を連発した。

 

 

内山さんは天然木材をくり抜いたり、はめ込んだりして絵のように描く木工品「木象嵌」(もくぞうがん)の職人でもある。参加者には冒頭でバードカービングを始めたいきさつから語り始めた。

 

写真:バードカービングを始めたいきさつから語り始めた内山さん

 

 

 

1980(昭和55)年代にバードカービングを愛鳥教育に役立てようと、日本鳥類保護連盟からサンプル作りを依頼されたのがきっかけ。鳥を知るため、東京・渋谷にあった山階鳥類研究所に通った。

 

 

 

 

同研究所は1984(昭和59)年、我孫子に移転したのに伴って内山さんも都内から我孫子に移住し、作品を作り続けた。

 

 

従来のはく製に代わるものとして博物館などからの需要がある。飾り物や美術品ではなく、はく製のように実物大の正確性に気を配っている。

 

 

作り始めた当初からバードカービングの可能性を探った。その中で目の不自由な人にどうしたら野鳥をわかってもらえるかを考え続け、タッチカービングに行きついた。

 

 

写真上:参加者の手を取り、作品に触れて羽根の構造を説明する内山さん

 

 

 

タッチカービングの台座には工夫をしてある。台座にあけた小さな穴にデータコードを埋め、市販の「音声再生ペン」に読み込ませて内臓スピーカーから鳥の名前や鳴き声を流す仕組みだ。

 

 

11月4、5両日、我孫子市の手賀沼湖畔であった「ジャパンバードフェスティバル2023」でも披露し、好評だった。タッチカービング触察体験は12月19日(火)午後2時からも開かれる。事前予約制。

 

 

内山さんは「今回は晴眼者が多かったので、目の見えない人の世界を知ってもらいたかった。世の中のものは、晴眼者がつくった晴眼者の世界。物をつくる時に目の見えない人の立場から考えて製作すると、違った物づくりが出来る」と話している。

 

 

写真上:東京都美術館ギャラリーで展示されている内山さんのバードカービング(左)、白塗りのタッチカービングを見学する入場者

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

紅葉と手賀沼と
冬麗の日立アカデミー庭園

 

――我孫子市にある日立グループの研修施設「日立アカデミー我孫子キャンパス」の庭園が12月9日、公開された。手賀沼斜面林の自然豊かな約4万8千平方㍍。最高気温17.6度で3月並みの陽気に誘われるように市民ら2733人が入園し、冬麗の庭園を堪能した。

写真:園内のあちらこちらに紅葉の見どころがあった

 

 

 

市民グループ「我孫子の景観を育てる会」(中塚和枝会長、会員49人)が企画した。企業や個人所有の景観資源を発掘して公開してもらい、将来に残す方法などを考えよう、との試みだ。

 

 

研修施設は日立製作所が1962(昭和37)年に開設した。敷地を南北に走る市道「日立坂」の東にある本館周辺が東庭園、西側にある宿泊棟回りが西庭園となっている。2003(平成15)年に我孫子市景観賞、2010(平成22)年に「生物多様性保全につながる企業のみどり100選」に選定された。

 

 

写真上:入園者に配られた庭園散策マップ(左)、公開ポスター

 

 

 

入園者に配られる庭園マップを手に東庭園に入ると、ヒマラヤスギの巨木3本が出迎える。本館2階のレストランでは大正時代、手賀沼湖畔に住んだ文人にちなむ「白樺派のカレー」が提供された。

 

 

写真上:東庭園のシンボルのようなヒマラヤスギの巨木(左)、紅葉のグラデーションを描いていた「もみじの小径」入り口

 

 

 

隠し味に味噌を使うのがミソのカレー。200食用意されたが、1時間足らずで完売する人気だった。来客はレストランの窓越しの手賀沼を眺めながら食していた。

 

 

写真上:レストラン窓越しの手賀沼も魅力的だった

 

 

 

「日立坂」を渡って西庭園に入ると、陽光に輝く紅葉が目立つようになった。今年は残暑が厳しかったせいか、いつもより遅く、ちょうど今が真っ盛りのようだ。赤や深紅、朱に黄金、橙など様々なグラデーションを描く。

 

 

坂道を下ると、谷津や湧水池がある。湿地を好む落葉針葉樹のラクウショウ(ヌマスギ)があり、水辺で酸素を吸う「気根」と呼ばれる根がニョッキ、ニョッキと突き出ていた。

 

 

写真上:湧水池脇でラクウショウの根が突き出ていた

 

 

 

坂があって谷津があって湧き水があって丘、森、古墳もある。散策マップを見ると、我孫子の特徴的な地形――との説明があった。個人の別荘や料亭もあった場所で、手つかずの自然が魅力だ。

 

 

湧水池から急坂を上った高台に、かつて料亭旅館の離れ座敷「ほととぎす」があった。座敷から窓越しに観る手賀沼もさることながら、外に出てガラス戸に映る光景も格別だったという。

 

 

そこで同会は座敷跡に机を置き、手鏡を用意した。入園者には手賀沼に背を向け、かざした手鏡に映る景色を楽しんでもらった。鏡の風景を絵画のように楽しむ「クロードグラス」とも「クロードミラー」ともいわれる手法だ。フランスの風景画の大家・クロード・ロランにちなんだネーミングだ。

 

 

写真上:手鏡で手賀沼を映して眺める入園者

 

 

 

「リアルで観るのと、鏡で見るのとの違い? 初めての時はハー、ホー、ヘ-、みたいな感じだったかな」と中塚会長。

 

 

写真上:受付テントの脇で接客する中塚和枝会長

 

 

西庭園入りして30分。絶え間なくコカリナの音色が樹間から聞こえてくる。帰路につながるうっそうとした竹林やモミジの小径を進むと、林に囲まれた広場で演奏会が開かれていた。

 

 

写真上:うっそうとした竹林も見どころの一つ

 

 

 

男女25人が会員という「我孫子コカリナサークル“あびこ”」の演奏だった。開園から4~8人の小グループに分かれ、休みなく演奏する。「この木なんの木 気になる木」でおなじみの日立グループCMソングやクリスマス系のメロディーが木々にこだました。

 

 

写真上:錦秋の庭園で演奏するコカリナグループ

 

 

 

東庭園から西庭園を回る1時間前後のコースだった。中塚会長は「好天に恵まれ、盛況でした。入園者から『きれいだった』『来てよかった』などの声が聞かれ、ご満足頂けた。これからも続けたい」という。

 

 

育てる会は、景観づくり市民講座の受講者で2001(平成13)年に設立した。春には我孫子ゴルフ倶楽部のコース脇にあるサクラの市民観桜会、我孫子八景歩き、旧邸のガイド、清掃など景観を育て、守る活動をしている。

 

 

庭園公開はグループ発足翌年から取り組んでいるが、今回の入園者は過去最多だった2021(令和3)年の2800人に次ぐ記録だった。

 

 

写真上:開園からの受付には列が絶えなかった

 

 

 

 

我孫子の景観を育てる会会員募集
年会費 2000円
定例会 毎月第3土曜9時30分から
    近隣センターこもれび
連絡先 http://abikokeikan.g1.xrea.com/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

旅先で、身近な公園で
折々の一瞬、切り撮る

 

――流山市民らを中心とした「フォトサークル陽だまり」(小林忠雄会長、会員8人)の第14回写真展が12月18日から同市生涯学習センター(流山エルザ)で始まった。旅先の風景や近くの公園で捉えた折々の作品が出品された。

写真上:大きく引き伸ばした写真を楽しむ入場者(左)、写真展の案内ハガキ

 

 

 

会員1人がA3~全紙(新聞1㌻大)の4~5点を出し、講師の内山政治さんの作品と合わせ計44点が展示された。撮影地は埼玉、栃木、茨城の関東を始め、遠くは沖縄、岐阜、岩手、新潟、そしてネパールなどの街角もあった。

 

写真:お気に入り? 作品に見入る

 

 

 

 

小林会長は子どもの頃、印画紙に太陽光で焼き付ける「日光写真」からの写真愛好者。高校時代は写真クラブをつくり、暗室で白黒写真の現像、焼き付け技術を磨き上げた本格派。

 

 

「風景写真が好きだね。撮りためた写真を整理していたら外国に行った時のものが出て来た。これまで写真展に出していなかった」。小林会長の作品はアメリカ、中国、スイスなど5点とも外国で撮ったものだ。

 

 

写真上:「カトマンズ」(小林忠雄)

 

 

 

夫婦で会員の萩原淳司さんは茨城・霞ヶ浦で夕日を浴びながら帆にいっぱい風を受けた観光帆引き船を出した。「朝日、夕日が好きでよく霞ヶ浦に通った。妻とは35年前? もっと前かな、同じ時期に写真を始めた。撮影には一緒に行くけど、撮る場所は別々だね」

 

 

写真上:「曼殊沙華満開」(萩原昭子)(左)、「霞ヶ浦風物詩」(萩原淳司)

 

 

 

内山講師は写真雑誌を購読して独学で写真技術を身に付けたという。地方公務員を定年退職後、写真教室や撮影実習の「リュウセン写真工房」を立ち上げ、風景・街角写真家として活動する。

 

 

写真展には群馬県片品村、福島県桧枝岐沼にまたがる尾瀬ヶ原、尾瀬沼テーマの作品5点を展示した。時間の変化によって刻々と変わる尾瀬を独自の感性、技術で表現した。

 

 

写真上:「尾瀬逍遥」(内山政治講師)

 

 

 

「陽だまり」は2009(平成21)年、それまであったフォトサークルの会員らで新たに組織して再スタートした。毎月第3土曜日、同市の学習・文化活動施設「南流山センター」に作品を持ち寄って内山講師を囲み、レベルアップを図っている。小林会長は「会員の皆さんには自由に楽しく写真を撮ってもらいたい」という。

 

 

写真上:受付に陣取った内山講師(左から2人目)、小林会長(同3人目)ら写真展スタッフ

 

 

 

内山講師も「指導者があれを撮れとか、これがいいとかでなく、自分がよいと思ったのを自由に撮る。撮影者の個性を大事にすべきだ」と力説。

 

 

その上で「写真は撮る、観てもらう、仲間ができる、賞をもらう、という何重もの楽しみがある。ただし極めるのは難しい」と付け加えた。

 

 

 

 

写真上:「きれいだね」(塚本理意)(左)、「影絵」(清野チヨ)

 

 

 

 

写真上:「コスモス笑う」(菊地隆)(左)、「ハイサイ! シーサ-君」(齋藤和夫)

 

 

 

 

写真:「ダム湖の秋」(山本典子)

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

触る、寝る、座る
全身で感じる木の彫刻

 

――柏市在住の彫刻家、中津川督章(なかつがわ・よしふみ)さんの作品展が12月22日から柏市の「パレット柏・市民ギャラリー」で開かれた。「体感できる彫刻世界へ」のタイトルが付けられた。入場者は作品に触り、展示された枕で寝て、椅子に座るなどして中津川彫刻45点を感じた。

写真上:クスノキの椅子に座る中津川督章さん

 

 

 

 

写真上:彫刻展チラシの表裏

 

 

 

中津川彫刻は木をノミで彫り、やすりで磨き上げた木の温もりを感じさせる。受付の向かいにモチノキのベンチが設置され、記帳を済ませた入場者がさっそく腰かけた。順路は左回りに指定され、指示通りに回ると、枕、椅子、スツール……と作品が並ぶ。

 

 

写真上:モチの木のベンチに腰掛ける

 

 

 

作品には解説文が付いている。それによると、枕の発想は朝起きた時、使っているそば殻枕のくぼんだ形が面白いと思ったのがきっかけ。無意識に作られた形をそのまま木に写し代えて彫ったのだという。

 

 

堅い木でも快適に頭を支える形を探る。頭がすっぽり収まり、首や首の付け根から肩を受け入れる形を作る。寝返りは打てないが、収まりがよく、快適なことがわかったという。

 

 

写真上:頭、首、肩が収まるニッキの枕

 

 

 

枕は首の付け根から頭を支える。その部分の形のくぼみを作ることで、すっぽり収まる。それではお尻はどうだろう。

 

 

写真上:ケヤキ、オオシマザクラなどの座椅子(左)、シイとシラカシを使ったスツール

 

 

 

柔らかいお尻を支えるので形、趣が異なるが、枕と同じ発想で座布団、椅子を制作した。木の種類や形、大きさも異なる枕、椅子が計20点あった。

 

 

写真上:ごろんと横になって枕を使う(左)、そっと触れて感触を楽しむ

 

 

 

枕・椅子コーナーが終ると、白い台の上に、ゴロンと大きなクルミのような作品が陳列されていた。「樹木の核」と名づけた5点だ。

 

 

写真上:いろんな作品を楽しむ

 

 

 

2001(平成13)年頃、もらったカキの木の根を見ているうちに「中心を見てみたい」という衝動に駆られた。無数の支根を切り払い、土や粘土をかき出し、根の中心と思う方向に彫り続けたら卵のような不思議な形が現れた。

 

 

 

初めて見る樹の中心。「私のではない、自然の造形に強い感動を覚えた」と中津川さん。ケヤキ、ウメ、ツバキ、モクレンなど樹種によって「核」の形も違った。

 

 

写真上:モクレンの木の「核」

 

 

 

「造形意図のない作品」と呼ぶ中津川さんだが、順路最後の展示品「石けん」もその一つだ。

 

 

ある日、日常的に手を洗うための石けんを見て思った。半分に減ったが、よい形になっていて、気にして見続けていると、減る変化が面白かった。最後は薄いY字形になって割れた。

 

 

手が勝手に造形していたことに興味を持ち、1.5倍の大きさのヒノキ6点で表現した。「手は時に勝手に不思議な造形作品を作っていますよ、と他人に知らせたくなった」という作品だという。

 

 

写真上:ヒノキでこしらえた石けんの造形

 

 

 

中津川さんは京都市立芸術大学彫刻科出身。陶芸の土を使う陶彫で「現代彫刻の鬼才」と呼ばれた同大名誉教授の辻晉堂氏(1910-1981)らに学んだ。

 

 

卒業後は東京都内のマネキン会社に就職、洋服を飾るトルソやハンガーなどのデザインを担当。転職後も造形的に彫刻なのか、デザインなのか区別しがたい仕事を続けた。

 

 

写真上:触って遊んでもらうキリ、ヒノキの米粒(左)、右に回って止まり、逆転する力学的な作品。シタンを使った女体イメージのラトルバックトルソ

 

 

 

旧日本住宅公団(現都市再生機構)団地の抽選に当たり、都内から柏市に転居した。

 

 

「時代や客の好みに合わせたデザインは自分に向かない」と脱サラし、50歳過ぎから彫刻に専念。旧沼南町(柏市)の友人、写真家の故森かずお(本名・一男)氏の土地を借りて建てたアトリエで制作を続けた。

 

 

写真上:サカキを枝のように長さ6メートルつないだ

 

 

 

「好きなことをやっているので、精神的にも元気だ。立体の物は家具や椅子と同じ。見るだけではなく、順番に回って枕で寝て、椅子に座ってほしい」

 

 

中津川さんは入場者を案内しながら積極的に体験を勧めていた。

 

 

 

 

(文・写真 佐々木和彦)

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