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6月

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・川瀬巴水展

 

開催:2019年6月22日~30日
場所:あびこショッピングプラザ3F・あびこ市民プラザ
主催:手賀沼アート・ウォーク実行委員会、我孫子市教育委員会


 

「入道雲と緑 巴水の二つの手賀沼

――詩情的な日本各地の風景版画を描き続けた浮世絵師川瀬巴水(1883~1957)の作品展が6月22日から我孫子市内で開かれている。生涯で600以上の作品を残した巴水だが、会場には約160点が出品された。特に今回、同じ構図で色調が違う二つの「手賀沼」が展示され、見学者を引きつけている。入場料1千円(中学生以下無料)。

「手賀沼」は1930年の作品だが、今回初めて「第一刷」と「第二刷」の2作品が並んで展示された。旧沼南町側から我孫子市側を眺めた景色だが、雲や湖面、岸辺の緑の色合いに違いが見られる。巴水のどんな気持ちの表れからなのか、興味深い。

東京府内(当時)の組み紐職人の家に生まれた巴水は家業より画家を志す。日本画家や洋画家の弟子になって学ぶが、日本画を志向した。



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第1刷(左)のほうの水面がピンクがかっている


同門の浮世絵師伊東深水の木版連作「近江八景」に刺激されて木版画を始めた。日本画、洋画、版画という多彩な経験が味わい深い作風につながったようだ。

test3我孫子での巴水展は2011年以来、2回目。主催の手賀沼アート・ウォーク実行委会長で柏、我孫子両市にある画廊「ギャラリーヌーベル」の鈴木昇さんが手賀沼を描いた巴水の作品を発掘したのがきっかけだ。

鈴木さんは作品を収集し、展示会などで巴水の魅力を伝え続ける。

絶筆となった「平泉金色堂」(1957年)。同じ構図で、かつてはなかった雲水(修行僧)が描かれている

 

(文・写真 Tokikazu)