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渡り鳥がやって来る…自然豊かな暮らしを次世代へ
--- 朝日れすか発行「手賀沼の野鳥たち」カレンダーより ---

これまで手賀沼周辺で約150種類の野鳥を撮影できました。春夏秋冬、渡りの季節、巣づくりの季節、巣立ちの季節と、私たちの暮らしのすぐ近くで繰り広げられる自然の美しさをファインダー越しに楽しんできました。
そんな自然の宝庫、手賀沼の水辺からここ数年、野鳥の姿が消えています。手賀沼は渡り鳥に人気がなくなってしまったのでしょうか? 気候変動や温暖化、除草剤・殺虫剤散布などの環境問題に加え、近年、沼周辺は木々の伐採やキャンプ場などのオープンで草地はきれいに刈り取られ、野鳥たちの好物の虫たちがいなくなってしまった上、終日にぎやかな声が森にこだましているのですから、野鳥たちはびっくり、逃げ出したのでは。
そんな手賀沼での野鳥撮影から、最近は厳冬の道東、初夏の長野、石垣島まで足を延ばしています。絶滅危惧種のシマフクロウ、ヤンバルクイナ、カンムリワシなど、新しい出合いと発見にも魅了されています。
願わくは、シベリア大陸やアジア大陸への途中に羽を休めてくれる、これまで同様に渡り鳥がやって来てくれるわが街手賀沼の美しい水辺を、次世代へも引き継いでいけたらと思っています。

2025.夏

岩野勝祥氏

●プロフィール

岩野勝祥(いわの かつよし)
1949年生 群馬県出身

体調管理のため手賀沼周辺を歩き始めたとき、野鳥の姿を多く見かけ趣味であった写真を
約35年ぶりに再開。
デジタルカメラの性能・機能の助けを受け、野鳥写真に没頭することになった。
元、某電機メーカーの工業デザイナー。65歳で定年退職。現在多忙な主夫。
体を壊しながらも、お酒が大好き。柏市在住。